ニューヨーク

グルーミング研修

             〜 ニューヨーク研修レポート〜

                           ブレーメン愛犬クリエイティブ専門学校
                                       高等科:豊實祐之

  この度、ニューヨークにあるペットショップでグルーミングの勉強をする機会をいただき、1週間程の海外生活を体験してきました。海外へ行くこと自体が初めてでしたので、すべての事が新鮮で興味深く感じることができ、大変意義深い研修となりました。

  お店がある場所はマンハッタンでも非常に賑やかな地域で、多くのグルーミングショップが建ち並ぶ世界でも屈指の激戦区と言ってもよい環境です。そのショップでグルーミングを担当されている方は日本人で、グルーミング歴はわずか3年あまりですが、すでに近郊では非常に腕の良いグルーマーとして名前を知られていました。その方からいろいろな話を聞くことができましたが、特に印象に残った事を2つ程挙げたいと思います。

  まず最初は、常に目的意識を持ち、絶えず次ぎのスッテプを考える。この方自身のスタートが普通の人よりかなり遅かった為、人が10年でする事を自分は1年でやり遂げなければならないと思って仕事をしているそうです。そして常に自分が目標とする所に辿り着くために様々なアイデアを考えチャンスをうかがっています。チャンスは万人に与えられますが、それを掴める人とそうでない人の差はこういった意識の違いからなんだろうなと感じました。

  次ぎに、日本人はもっと世界に出て行くべき。ニューヨークには数多くのグルーマーがいますが、技術的に優れた人がすごく多いかと言われると、そうではないそうです。ニューヨークにあるグルーミング学校が2校しかないことや、期間が3ヶ月程と非常に短いことが原因となっているようです。ショップの数は増えているのに、肝心のグルーマーを確保することが大変なのが実情のようで、技術的にも優秀で、勤勉な日本人がこちらで成功するチャンスは十分にあるのではないかと言っていました。もちろん固定観念に囚われがちな部分や、バランス感覚など日本人が全般的に苦手とされる分野を克服する必要はあると思いますが、非常に優れた資質を持っているのにそれを生かし切れていないのが本当にもったいないことだと思います。グルーミングのやり方自体が日本とアメリカで極端に違うわけではないですし、効率を重視しつつも日本人のきめ細やかさを発揮することで評価されるのではないでしょうか。

  今回はグルーミングの他にも日本の保健所に当たる施設やASPCA(動物警察)を見学する事ができました。施設に入って驚いたのは、保護されている動物たちの里親になりたいと訪れている人達の多さでした。日本でも里親捜しのイベントはよく行われるようになりましたが、動物に対する考え方はまだまだこちらには及ばないなと実感しました。

  ニューヨークへやって来てすぐは言葉もわからず、お店に入って買い物することすら躊躇してしまう状況でしたが、せっかく遠く地球の裏側まで来た以上は少しでも多くの事を吸収して帰りたい。そんな想いから積極的に行動し、自己主張の強いニューヨーカーにも気持ちで自分の意志を伝えようと6日間、試行錯誤を繰り返しました。言葉の大切さは身にしみて分かりましたが、相手に自分の気持ちを伝えようと必死になれば何とかなるもので、もどかしさと面白さを感じる毎日でした。

  世界中の人と文化が集う街ニューヨークは、歩く度に街の雰囲気や飛び交う言葉が変化していき、まさに世界の縮図のような所でした。所得格差が非常に大きく、マンハッタンに住む白人の平均年収は4,000万円、アジア系が1,000万円、黒人なにるとぐっと下がるそうです。裕福な人たちは豪華に、貧しくてもそれなりに生活できてしまう不思議で面白い都市でもあります。そこで短期間でも過ごせた事で、自分の足りない部分を再認識する事ができ、積極性と自分の意志をハッキリと相手に伝える事の大切さを学びました。

  せっかく踏み出した第一歩です。これからも積極的に海外へ出て行くチャンスを作り、さまざまな文化を吸収して国際性豊かな感性を学び、今後に生かしていきたいと思います。

  最後に、今回の研修にご協力いただいた「pupculture」の皆様、本当にありがとうございました。